2020年05月28日

地方プロジェクトと私の自粛生活  寺倉さん(50代女性 不動産会社経営)の近況


緊急事態全国で解除、2日経過しました。皆さん、如何お過ごしですか?

前回から、ブログ再開しております。お読みいただきましてありがとうございます。このまま、「ライフプロデュース」研究会メンバーの近況を順次、お伝えしていきます。今回は、ブログアップ再開第2弾−!寺倉さん(仮名:50代女性 不動産会社経営)から報告いただきました。今回と次回、二回に亘り、ご紹介する「ライフプロデュース」研究会メンバーは、この自粛期間に複数回、LINE会話 、LINE電話で近況を伝え合い、情報交換しながら会話が弾みました!

>どんな災害があっても、日常は続き 生きて行くんですね。あんまりポジティブにもネガティブにも振れないでいきたいと思っています。
<そうですね。ニュートラルゾーンを大切にして行きましょう。やるべきことを淡々と。
>目の前にあることを一つ一つ丁寧に確実に積み上げていくしかないですね。
<この災害と犠牲を経て、また、新たな変化が沢山生まれると思う。人との関係性、生活様式、社会の仕組み、ITの変化などなど。
>それにしても、お互い、この期間に民間資格に一つ挑んだのは正解でしたね。久しぶりに集中力が研ぎ澄まされたし、自粛生活にメリハリができ、目標もできたし。そして何よりも自分が現在取り組んでいるプロジェクトや活動に直結する民間資格だしね。「学び」と「現場」を行きつ戻りつする学び方は、本当に有効だと改めて実感しています。
<いくつになっても頑張っていただいたお免状はうれしいもんですね。

などなどと、3人でLINEでのやりとりが続きました。
この3人に共通点は、「M族」であることでしょうか。「群(M)れない」のM、「安易な道」と「茨(険しい)の道」が二手に分かれたら、迷わず「茨(険しい)の道)」を選んでしまう自虐的なタイプ(笑)と自己分析し、命名したトリオ名。

それでは、都内文京区本郷で、不動産業を営んでおられる、寺倉さん(仮名:50代女性)の近況報告は↓からご覧いただけます。

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地方プロジェクトと私の自粛生活 
  
     
初めに簡単に自己紹介をさせて頂きます。私は不動産管理業をベースに建物に関する(クリーニング・インテリア・リフォーム等)会社を経営しております。今回の新型コロナ ウィルスの影響は建築・不動産業界には6月以降に確実に出てくることは覚悟しています。

現在私は新潟県直江津市の商業施設リニューアル・活性化プロジェクトに1年以上携わっており、今回の新型コロナウィルスの影響は集客・売り上げにともに大きなダメージを例外なく受けました。自粛が解除された後 今まで以上に活性化に向け商業施設の変革が求められていくでしょう。しかし、東京で自粛を余儀なくされた私と現場との温度差はどうしても埋められないという焦りが頂点に達したというのが私の自粛生活でした。今回 リモートワーク導入が本格化した東京と比べ 残念ながら地方での導入にはまだ時間を要するように感じます。危機感共有に時間差が出たり、そもそも共有できなかったのではないかということです。焦りと不安と向かい会った自粛生活であったことは間違いないと思います。
エルマール.JPG
エルマール館内.JPG

では、自粛生活を振り返ってこの間の気持ちの変化を述べさせて頂き 次にこの自粛を通して気づいたことを綴らせて頂きます。気の小さい私は 政府から強制的ではないにしても あのように大々的に【自粛】を要求されると 納得率(4月7日の時点では)60%ほどであったが 大人しく【自粛】生活に入りました。最初の2週間は 急に与えられた休暇のようにちょっと浮かれていたような気がします。そこで 今まで時間がないと言い訳にして後回しにしてきたことをリストアップしてやっているうちにあっという間に時間が過ぎました。

次の2週間は アフターコロナの時代をどう生き抜くかなどというYou tube動画を見ているうちに 焦りと不安が募り 仕事に役立つ通信教育(ショッピングセンター管理士)を一心不乱に勉強に取り組みました。勉強で不安を払拭しようと必死だったのだと思います。何か他のことに夢中になっていると不安を消し去ることができると言われているが本当にその通りだと感じた。「迷ったら初心に戻れ」である。 

講座名:ショッピングセンター管理運営講座終了
修了証書 寺本.jpg

直江津ショッピングセンター【エルマール】 
HP ホームペジ

twitter

次の2週間もちゃんと【自粛】はしていたが そもそも【自粛】って何か問題を起こした人が罰としてうけることじゃないの?と考えるようになった。お恥ずかしながら 私の長男が高校時代 問題を起こして【謹慎】【自粛】という言葉が飛び交っており、かなりこの【自粛】という言葉に暗いイメージがあるからである。人類が経済を追い求め 自然を破壊してきたつけだとか・・・。それって私も負うべき罪ですか?などと考えるようになりメンタルが不安定になってくのを感じた。小さいながらも会社経営をしている身としては リーマンショックの10倍・100倍の不況が来るとか聞くだけで呼吸が浅くなってしまう日々が続いた。どうなるわけではないが 先が見えない 自分ではなにもできないことに対する不安・苛立ちと共存した日々であったと思う。【自粛】はどうしても自分と向き合わざるを得ない時の流れであった。

そんなこんなでゴールデンウィークも終わり、メンタルも落ち着いてきた今日この頃ではあるが、この間に気づいたことを書き綴り終わりたいと思う。

1.当たり前のことなど 何一つなかったのだ
2.不安な時に家族がいてくれることの有難さ
3.人生の価値感を共有できる友は宝であり支えになってくれる
4.仕事が大変だなどと思っていた傲慢な考えに【喝】
5.歩かないと本当に脚が弱りメンタルまで弱る
6.日常に瞑想の時間を取り入れると過剰反応しなくなっていい
7.不要なものはすっぱり捨ててすっきりと生きてみよう
8.物事をどう捉えるかで 見えてくる景色が全く違ってくる

最後にちょっと格好をつけて一言述べさせて頂くとすれば
【どんな経験も人を育ててくれる。だから今回もしなやかにこの困難を乗り越えてみせよう。この時代に立ち会った人間として】  
                                
以 上
posted by ライフプロデュース研事務担当 at 10:08| Comment(0) | ブログ

2020年05月18日

お久しぶりです。座長 靱さん(77歳 喜寿) の近況

皆さん、お久しぶりです。長期化している STAY HOME 期間、如何お過ごしでしょうか?

2/12 を最後に、ブログを更新しておらず、いつ月例会を再開できるかも不明なので、座長の靭さんに久しぶりに、電話連絡してみました。....靭さんは1943年生まれの後期高齢者77歳(喜寿)。大学卒業後、共同通信社入社、編集局各部記者を経て、後半定年までの約10年間は編集委員兼論説委員(福祉・医療・北欧問題担当)だった文筆業が生業だった方。9年前に奥様を亡くされ、現在、高層マンションで独り暮らし。

久しぶりに電話で話す靭さん、様子が少しおかしい。滑舌が悪く、「うーーん、何だっけなぁ」や「あれ?なんだっけなぁー?」「うぅーーーん、ううーーん....」の連発で、身近なコトも思い出せない様子で会話が滞ってしまいました。....。そんなやりとりの中、以下、靭さんとの会話の抜粋。

HANA: 靭さん、少し滑舌悪いみたいですよ。どうされましたか? ご家族と会話されてますか?

靭さん: いや、まぁー、息子たちも忙しいんで。。。。

HANA: ごめんなさい靭さん、はっきり言っちゃいます。これまでの靭さんとの会話で今日の靭さん、一番、滑舌悪いですよ! 思うに、今の靭さん! アウトプットすることと、会話のキャッチボール絶対必要です。とりあえず、靭さん、近況を短くて構わないので研究会のメンバーにお知らせください。

靭さん:了解!.... 纏まったらグループメールに送りますよ。。。。

と、流石!です! その翌日には、靭さんから、以下のご本人近況メールが送られてきました。そこには、77歳(喜寿)、独り暮らしの靭さんのSTAY HOMEの日常が、瑞々しく靭さんらしい文体で描かれていました。私は何かとても嬉しくなって、早速、靭さんに電話しました。

HANA: 靭さん、早速読ませていただきました! 速やかな対応、ありがとうございます!

靭さん:一昨日、HANAさんに率直に言われて、僕も自分の事ながら吃驚しましたよ。「あ、俺、そうなんだ! このままだと、俺はコロナに負けてしまうな。って 」。

HANA:靭さん、酷いこと言って、正直に言っちゃってすみません。今の靭さんには、誰かと会話すること絶対必要だと思います。あ、ところで、戴いた近況の中で、エリザベス・キューブラー・ロスの「死ぬ瞬間―死とその過程について」の新装版のご紹介、書いていただけませんか? 研究会のメンバーにも読者の皆さんにも紹介したい本なので。

靭さん:わかった。やってみようかな。

HANA:是非、お願いいたします!黄ハート 急がないのでー。

今日の靭さんの声音は、一昨日の靭さんとの会話とは想像もつかないくらい、生気に満ちていて、私が尊敬する77歳(喜寿)の靭さんが、受話器の向こうで笑っていました。

以下、靭さんからの近況報告です。

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さて、私の近況報告報告ですが、プレ・団塊の世代で家系的に糖尿病の持病を持ち、9年前に妻をがんで亡くして以来の“独居”生活だけに、食後の近所散策兼食材購入の他は、殆ど自宅に篭りっ放しでした。その時は当然、マスク着用、手洗い・消毒の徹底に、「三密を避ける」は厳守。問題は代表的な性別役割分業世代だけに、料理が不得意なことだ。しかも、糖尿病患者の私は一日、何とわずか1600キロカロリーが限度、これでは血糖値は下げられるが、難敵コロナに対抗するには余りにも栄養不足だけに心機一転、ステーキ中心の肉類や魚類を中心に毎日献立を代え、カロリーを十分に補える栄養食に一変させました。料理本やテレビ画面を参考に必至で作ってみると、徐々に失敗よりも栄養十分の「これは旨い」と言えるような料理ができるように。体重もわずかだが増え「これでコロナとも闘える」と自信が付き、「外出自粛」を徹底させて「39県緊急事態解除」の日を迎えた次第です。

それでは「自宅待機で、何をしていたのか?」―大いに眼を使った。かつて感動して、何度も読んだ書物、感動した懐かしの名作映画のDVDを改めてさらに数回見返す日々でした。大学時代の専攻が縁で愛読してきた米文学の雄、スコット・フィッツジェラルドが1920年代アメリカのジャズ・エイジを舞台に描いた映画「華麗なるギャツビー」、アーノルド・ヘミングウェーの2作「キリマンジェロの雪」「誰がために鐘が鳴る」、1939年制作のヴィヴィアン・りーとクラーク.ゲイブル主演の「風と共に去りぬ」は米映画史に残る超大作。南北戦争の最中、焼け野原となった南部の大地で力いっぱい生きるヒロイン、スカーレット・オハラ役を見事に演じたヴィヴィアン・リーの美しさと演技はアカデミー賞を獲得、何度見ても圧巻だと感動する。

書物は若手流行作家の単行本が多かったが、最も読み応えがあったのは本年度本屋大賞を受賞した、凪良ゆう著「流浪の月」が男女の愛の変形に光を当てて、「誰かを好きになるって、どういうことなのか?」を巧みに描いて引き付けられる。

そうした娯楽書籍とは別に、エリザベス・キューブラー・ロスの「死ぬ瞬間―死とその過程について」の新装版が出たので、読んでみた。この本は、私の唯一の専門領域の愛読書であり、私は「自分の、家族の最期を受け入れるための入門書」の第1号として高く評価している。コロナウイルスに感染して亡くなった患者さんは、家族も対面できずに、遺骨を手渡される―と言われる残酷な「死とその過程について」の在り方を問う厳しい内容だけにコロナ戦争に合わせて、中央公論新社が新装版を出したのであろうと私は確信しています。新聞広告でも、よく目にいたします。

長くなりましたが、以上が不要不急の場合以外は「外出自粛、自宅待機」に徹して、感染拡大を抑え込むことに徹した私の近況報告です。その本心の本心は「コロナなんかに負けるものか、是非とも『生き延びたい』という」自分でも意外に思えるほどの強く堅固な意志であったと確信しております。

仲間の諸兄姉も、それぞれのコロナ戦争で何を感じ、どんな教訓を得たかを含めての近況報告をお伝え願います。

【 編集後記 】
今回、座長 靭さんとのやりとりは、僅か2日半で起こった出来事でした。明らかに、靭さんが自分の日常を文章を書いて整理なさることで、会話の滑舌も格段に良くなり、靭さんらしさを取り戻されたようです。

靭さんは、今回、私との一連のやりとりを公表していい、そうすることで、読者の皆さんが身近にいる高齢者とのコミュニケーションのヒントにしていただければ嬉しいとのこと、敢えて、やりとりをそのまんま記させていただきました。

さて、今回ご紹介する1枚の画像は私が地域猫活動でもご紹介している、女性漫画家 深谷かほるさんの母の月のイラストー。
ダイヤ夜廻り猫についてはこちらから

2020 5月は母の月

まだまだ遅くはありません。思いを自分の言葉で、自分らしい方法で、伝えてみてはいかがでしょうか。

おかあさんありがとう画像.jpg

文責:HANA


posted by ライフプロデュース研事務担当 at 11:08| Comment(0) | ブログ