2020年06月13日

コロナ禍での近況報告 陽介さん(古希 70歳)

おはようございます。しとしとと梅雨の季節、皆さん如何お過ごしですか。

「ライフプロデュース」研究会のメンバー紹介、靭さん、寺倉さん、鳥沢さん、Mayumiさんと続きました。今回から3回連続して「団塊の世代」のメンバーをご紹介していきたいと思います。トップバッターは、「ライフプロデュース」研究会、創設メンバーの一人、陽介さん(仮名)。陽介さんは、高校家庭科が男女共修になった1994年、40代で女子大に通い、高校の化学教師(18年間)から、家庭科教師にシフトチェンジした経歴の持ち主で、地元、飯能市男女共同参画審議会の会長でもあります。
陽介さん執筆の著書、『僕が家庭科教師になったわけ つまるところの生きる力』(小平陽一、2016、太郎次郎社エディタス)もご紹介させていただきます。
http://www.tarojiro.co.jp/product/5473/

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みなさん、こんにちは。それぞれのコロナ自粛生活、いかがお過ごしでしょうか?
元高校教師(化学のち家庭科)の陽介です。今年、古希を迎えました。このコロナ自粛により、さまざまな研究会・イベント等が中止で、畑仕事以外は、ほぼほぼ自宅引きこもりの主夫生活が続いています。連れ合いは現役フルタイムですが、コロナにより自宅待機が続き、朝食を食べるとお昼何にする? お昼を食べると夕食何にする? と食べる話ばかり。いままでの平穏な自分の生活時間のペースが乱されて、さざ波立ち、もうじき来る彼女の定年が恐ろしく感じられるこの頃です。
さて、このところメインとなった畑仕事、埼玉県西部の首都圏近郊の地で300坪の畑を借りて無農薬野菜を作っています。採れた野菜は、都内のこども食堂に無償で送るという活動をしています。とは言え寄る年波には勝てず、このところ、畑仕事がしんどくなって、もう限界か? と思っていた2年前、思わぬところから助っ人が現れて「蚊とんぼファーム」というチームが立ち上がりました。
彼らはアラ還の元教え子たち(もう40年以上も昔)。しばらくして、アラフィフの数人(これも元教え子「ジュニア蚊とんぼ」)が参入し、さらに輪が広がって、70代を中心とした「シニア蚊とんぼ」(昨年、市民大学で教えた生徒さんの方々)も加わってくれるようになりました。と、面白い展開になってきたのですが。
 このコロナ禍で活動は自粛に追い込まれ、子ども食堂も休業状態となり、しかし、畑の野菜たちは待ってはくれず、草取り、耕し、作付け、収穫などの畑作業に一人追われているところです。不定期に、飛び込みで「野菜を送って」の依頼が施設や子ども食堂からあったりして、食堂はクローズだけれど、配れる野菜があったら欲しいと。このコロナで、学校給食が止まり、食に窮する家庭があるとのこと。ホントにひどいところはひどくて、格差が広がっている様子がひしひしと伝わってきます。
 3月から5月にかけて、菜の花、ノラボウ、ホウレンソウ、絹サヤ、スナップエンドウ、イチゴ、サンチェ、サニーレタス、ブロッコリーと、採れる野菜は移り行く季節に寄り沿って、ことに露地の野菜は時の刻みに忠実に実ってゆきます。今採れているのは、ズッキーニと大根。たくさん採れたので、近くでようやく再開した手作りマルシェに持って行き、すぐさま完売となりました。このマルシェ、超高齢化が進んでいる団地の一角の、シャッターばかりが下りているショッピングセンター広場で月2回行われています。買い物客はこの団地に住むお年寄りたち。一人暮らしも多くいる中で、家に引きこもっていた人も恐る恐る外に出て、久々の活気に喜んでいます。新鮮で安全な野菜を安く彼らに提供し、売り上げはこども食堂への送料に当てて、私も手塩にかけた野菜が売れて幸せ感をいただき、これぞ三方よし、かな!
 普段の汗だくの労働が報われる瞬間は、毎日の採りたて野菜に囲まれた食卓。幸せを噛みしめています。摘みたての露地のイチゴの味は格別で、甘酸っぱさの濃〜いのなんのって(^^♪ スナップエンドウの茹で上げの鮮やかなグリーン、口の中で汁がじゅわーっと、自然のやさしい甘味が広がります。
 しかし、この穏やかな生活が乱される事態に巻き込まれたのです。コロナが騒がれ出した2月末、ある私立高校から非常勤講師の依頼が舞い込んだのです。正直迷いました。求められるうちが花、しかしこの歳で、今どきの高校生に伝わるものかと? で、出した結論はムリー、と丁重にお断りして一件落着。変な色気を抑えて我ながら冷静な判断だった! と一人悦にいっていたのです。が、数日後、そこの教頭先生から電話があり、「自宅にお伺いして短時間でも是非に話を聞いてほしい、ついては都合のいい日時を…」と。「えーっ! なんでー? 自宅に来られてもなー」。ということでこちらから学校に伺うことに。案の定、「あなたの本を読みました。うちの学校の教育方針に合っているので、断られるのは重々承知の上でもう一度考え直してもらえないだろうか? 本にも、あなたは頼まれると断れない性質だと書いてありましたし(そこっ?)…。非常勤の定年は70ですが、そこは特別枠で…」。で、落ちました。
 この学校、家からも近く、自然豊かな立地にあり、娘も通ったところでもあり、自由の森学園という、点数主義による競争原理を排し、自主・自立・自由を掲げたユニークな教育をやっている所。教える教科は「人間生活科」。家庭科をこう読み替えて、略して「人生科」。“言い得て妙”じゃないですか。前から注目していた学校ではあったのですが、なかなか面白そうでしょ。
 さあ、ここで何を教えるか? ほぼほぼ消えて灰になりかけていたかすかな残り火を掘り起こし、「boys, be ambitious like this old man」(本当は、こうだったとか?)と、見え張って言ってみようかと思うのです。人に言えるほどの大志はかけらもありませんが、強いて言えば、かすかな希望くらいなものですかね。
 昨年から始めた市民大学の講座では、シニアの生き方(シニアの家庭科)を柱に、テーマは「今をどう生きる」で構成しようかと思っていました。高校生にも同じテーマで授業を組もうかと構想を練っているところです。この比較は、面白くなりそうではありませんか。高校生とシニア世代でも共通点がありそうな気がします。
 ところがこのコロナ騒動。引き続き今年度も予定していた市民大学は中止となり、高校も休校状態。やれ、リモート会議だ、ズーム授業だ、課題学習だ、分散登校だのと、新しい学習環境に振り回されて、身に着けるべきスキルも増えて、老化した脳みそは適応障害を起こします。しかし、このコロナにより、働き方、生活、教育は大きく変化していくことは必定、「Life Shift」に柔軟に向き合わっていかなければならないかと思います。
 ようやく、今度の月曜日(6/15)から分散登校で、半数ずつの生徒と対面して授業が開始されます。久々に味わう緊張感。コロナでヒッキー生活に鈍った心身が復帰できるのか? どんな展開が待っているやら、乞うご期待を!

僕が家庭科の教師になったわけ つまるところの「生きる力」.jpg


✻*˸*˸*⋆。˖✻*˸*˸*⋆。編集後記 ✻*˸*˸*⋆。˖✻*˸*˸*⋆。˖✻*˸*˸*⋆。 BY Hana
穏やかな風情で、人生の寄り道も沢山しながら、飄々とわが道を拓いてきた、古稀70歳の陽介さんー。団塊の世代の中では異彩を放つ、<静かな異端児>であることは間違いないです。人生のチャレンジャーなのに、気負いがないその生き様から、後に続く世代が、生きていく上で、見過ごしてはいけないもの、身に付けた方が良いものを分かりやすく示してくれます。この<おぢさん>は、今、この時代に必要とされている<おぢさん>の一人だと思います。そぅ、本人に伝えたならば「いやーっ、そんなことないよー。」って目を細めながら、が、きっちり期待に応えてくれるのも陽介さんなんだよなぁ。。。僭越ながら言わせていただくと、陽介さんは正にこの時代、間違いなく「時代のニーズにマッチした<使えて、役立つ、おぢさん>」です!

〜  to be continued〜






posted by ライフプロデュース研事務担当 at 07:33| Comment(0) | ブログ
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