2021年02月13日

研究者はアスリート

VIVA黄ハート 活き活きと輝く素敵な80代シリーズ file 2 (file 1 はコチラから)

研究者はアスリート


シニア社会学会会長 たかちゃん


このブログでは、ご登場いただく皆さんに、本名ではなく、アバター名で登場していただいております。今回、シニア社会学会会長の袖井孝子先生には、ご自身のブログ名どおり、「たかちゃん」のアバター名でインタビューにお答えいただきました。
(袖井先生が子どものころからずっと呼ばれてきた愛称、そして現在も、親戚の間ではたかちゃんと呼ばれているそうです。)

◇プロフィール◇
袖井孝子さん(たかちゃん)
袖井先生.png

一般社団法人シニア社会学会会長
NPO法人高齢社会をよくする女性の会副理事長
一般社団法人コミュニティネットワーク協会会長
お茶の水女子大学名誉教授 東京家政学院大学客員教授
国際基督教大学教養学部卒業 カリフォルニア大学ロサンゼルス校修士(社会学)
東京都立大学大学院博士課程修了(社会学)元内閣府男女共同参画会議議員、厚生省女性と年金検討会座長、東京都老人総合研究所主任研究員などを歴任し、行政、大学、民間との連携、実践に力を注いでいる。

【インタビューの冒頭でお伝えしたいこと 
2012年 立教セカンドステージ大学の思い出 】


2012年、立教セカンドステージ大学で「セカンドステージと夫婦関係・親子関係」を受講してから早9年。当時、たかちゃんが、教室に入ってこられ、教壇に立たれるまでの厳かな雰囲気と緊張感、そして、私たち受講生に配布する授業のレジュメはA4サイズ1枚、多くても2枚。90分間、資料を殆ど見ることなく、張りのある落ち着いた声で、よどみなく日本の家族、親子関係、女性の生き方の変遷やジェンダーを語っておられた、たかちゃん。その凛々しいお姿が今も鮮烈に蘇ります。定規をあてたような縦にも横にも真っすぐな美しい黒板の板書―、いざ、自分が、子どもたちの前で、チョークを持って黒板に向かってみると、右上がりになり、なかなか上手くいきません。
たかちゃんは、一見、近寄りがたい雰囲気のオーラがありますが、一度打ち解けると、きさくでざっくばらん、チャーミングなお人柄です。今回は、読者の皆さんに、たかちゃんのブログのご紹介と共に、そうしたお人柄を感じていただきたいと考え、今回、このインタビューを試みました。

【たかちゃんのブログ】
さて、たかちゃんのブログは、2010年11月に開設され、10年以上も続いているブログで、「シニア社会学会」のHP 左側オレンジ色のアイコンからご覧いただけます。



まずは、多分野に亘るハッシュタグの多さに表れているように、ご本人の好奇心旺盛で新たなことにチャレンジし続ける姿にいつも元気を頂いております。また、一般人の私でも、社会情勢や世の中を見渡すときの視点の在り方などが大変参考になります。今回は、立春も過ぎた2月初めの週末に、電話インタビューでお答えいただいた内容の一部をみなさまにご紹介いたします。

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Hana:最新のブログ拝見いたしました。詩吟、準師範ご昇格おめでとうございます。
詩吟は8年続けられておられるということで、たかちゃんにとって詩吟の魅力はどんなところでしょうか。

たかちゃん:大きな声を出すことはとても大切。そして、詩吟を始めるまでは、漢詩の美しさに触れることがなかったの。心が落ち着くのよねぇ。健康にもいいし。あ、あとね、そぅそぅ、詩吟の仲間には、神楽坂という場所柄、Barのママさん、商店主、自営業の方々とのお付き合いが、それが居心地が良いのよ。袖井先生ではなく、「袖井さん」と呼ばれるのもいいの。

Hana:それは、いいですね。確かに声も年をとりますよね。大きな声の発声は大事です。
たかちゃんのブログは、2010年11月に始まり、10年間以上も続けてこられていますが、きっかけは何だったのでしょうか。

たかちゃん:ブログを始めたのはたまたまだったんです。シニア社会学会主催で、ある方々とブログの勉強会をしたんですよ。で、その流れで、日立のエンジニアだった方と学会で高齢者にICTを広める活動の一助として、ブログ開設を何人かと始めたんですね。そのメンバーで、現在続いているのは、学会メンバーでは私のブログだけかもしれませんね。

Hana : 2010年、ブログ講座に通われたことは記されておられますが、「シニア社会学会」でも勉強会を開催されたんですね。ブログを更新していく上で、心掛けておられること、視点の在り方などございますか。

たかちゃん:なるべく、自分が考えていることを率直に出そう、社会的な視点を常に加味しようかなぁーって思ってますね。そのテーマが社会情勢とか世の中にどう繋がっていくかとか。

Hana: .....なるほど。私自身、自分の限界や壁を感じたときに、このブログを読むと、元気が湧いてくるんです。「まだまだ修行が足らんぞ、わたしっ!」って。自分がどんなに背伸びしたところで、決して届かない山が身近なところに存在することって、それだけで人生豊かになり、素敵なことなんですよねぇ。因みに、たかちゃんは幼少の頃、どんな少女だったのですか。記憶に残っていること、ご紹介いただけますか。

たかちゃん:戦時中は、岐阜県の母の実家に、独りで疎開させられてたの。其処で、イジメにあった。相手は自分より少し年長の少年で、こどもながら必死で歯向かっていったら、近くにいたおじさんに、「女は男に歯向かうもんではない」と叱られた。そのイジメはいまでもトラウマになっているんだけど、この記憶が、今の私の原点かもねぇ。

Hana: たかちゃんが、イジメにあったんですか。

たかちゃん:子供の頃は結構いじめられていたのよ。群れないし、言うこと言うし、協調性ないって。

Hana:そうなんですか。私も似たようないじめにあってきました。でも、協調性に優れていたら、学者にはなれないような気もしますが。

たかちゃん:それはそうだわね。ははは。

【タイムマネジメントについて】
Hana: ところで、たかちゃんのブログを拝見していると、精力的に活動されていて、きっちり、タイムマネジメントの上手な器用な方だなぁーといつも感動しているのですが、タイムマネジメントの秘訣、複数の事を同時進行でこなすための秘訣はございますか。

たかちゃん:いやぁー、私は全然うまくやってない。「高齢社会をよくする女性の会」のメンバーは他にはもっと凄い人がいるわよ。色んな事を同時進行でマルチでやっていて、とうてい叶わない人が、あの会にはたくさんいる。代表の樋口恵子さんは本当に凄い。樋口さんが特に凄いと思うのは、細かいことに気が付き、思いやりがある。例えば、どんなに忙しくても、慶弔を重んじ、心を砕き、義理を重んじる。お通夜とか告別式とか、体調良くなくてもかなり遠方にも行くしね。そこが凄いなと思う。私は体調が悪いとそこまではできない。
私は、そんなにタイムマネジメントは上手くないと思うけど、欲張りなのかな。好奇心が勝つ。わたしの関心が一つのことに留まらないのは、欲張りなのよね。一つのことをやっていては面白くない。

【研究者はアスリート!!】
Hana: エネルギーをキープするのに何にでも関心を持つこと、欲張りなことは大切ですよね。もう一つ、たかちゃんが凄いなぁーと思うこと、学会の運営委員会で、参考文献などを、よどみなく、「著書名」、「作者名」、「出版社」数冊纏めて、ぺらぺらぺら〜と一気にご紹介くださるじゃぁないですか。流暢すぎて書き留めるのも困難で呆然!ペンがフリーズすることも度々ございます。記憶力を高めるための秘訣ってあるのでしょうか。
 
たかちゃん:(笑いながら語調を強めて)いやいやいや、あなたっ、それは、研究者にとっては当たり前のことですよ。

Hana: ええっ!そうですか。

たかちゃん:研究者にとっては、それは「飯の種」みたいなもんだから、当たり前。「参考文献」とか「研究者の業績」、社会学だったら「基礎的な概念」を瞬時に解説できるのは研究者としての基礎的なトレーニングの積み重ねの結果じゃあないかしら。それができなかったら、研究者にはなれないですからね。でも、日常的なことは結構忘れてしまうの。ほほほ。

Hana:てことはですよ、研究者ってアスリートなんですねっ。これは新たな発見!ですね。これは新たな発見!ちょっと待ってください。これは、書き留めなくっちゃ。
ええっと、「研究者はアスリート」。今回、この発見が出来たことは嬉しい!研究者の皆さんが、違う世界の方々ではなく、とても身近な存在に感じられますね。言われてみると思い当たる例が幾つかあります。

たかちゃん:そうそう、研究者は脳を鍛え続ける、アスリートね。好奇心と体力を兼ね備えることも絶対必要だし。

【たかちゃんと恩師との出会い】
Hana: たかちゃんの専門は、私たちが教えていただいた、「家族社会学」、「女性学」、「老年学」、立教セカンドステージ大学で受講した、「セカンドステージと夫婦関係・親子関係」の講義で学んだことはとても大きいものでした。もやもやしていたものが理論で整理されたっていうか。たかちゃんが、社会学者を志したきっかけなどございましたら、お話しいただけますでしょうか。

たかちゃん:全く、偶然だったの。社会学は高校まで全然知らなかった。ICUに入って、森岡清美先生の授業を受けたことがきっかけだった。社会学ってこんなに面白いんだって。当時、東京教育大学の助教授で、非常勤講師としてICUに来てらした。多分、先生に会わなかったらこの道は選ばない。本当に授業が面白かった。森岡先生は家族社会学の大家。思うに、ICUは広く浅く学ぶ大学なので、最初から専門を決めないの。だいたい専門は3年生で決める。私は一時は、「文化人類学」を志したこともある。未開な知の物語でわくわくする分野だから。

Hana: 森岡先生の授業は、当時のICUの学生だった、たかちゃんにとって何が面白かったんですか。

たかちゃん:先生の人格に惹かれた。誠実なお人柄で、クリスチャン。森岡先生に出会ったことがその後の私の人生を決めたといってもいいわね。森岡先生に「研究者として、一つの道に集中しないほうが良い、一筋でなく、複数の学問を究めたほうが良い」とアドバイス受けたの。ご本人も、「家族社会学」そして「宗教社会学」と複数の領域が専門であられる。一つの事に集中すると、他が見えなくなるのは危ない。私がこれまで、複数の道を歩んできたのは先生の影響が大きいわね。

Hana: 素晴らしい出会いですね。

たかちゃん:そうだわねぇー。

Hana:改めて見回すと、たかちゃんがマルチだからか、「シニア社会学会」のメンバーは複数の事を同時進行、マルチな方々が結構いらっしゃいますねぇー。

たかちゃん:そう言われてみればそうだわねぇー。

【志縁について】
Hana: 更に、具体的な質問で恐縮ですが、私が、2012年に受講した、たかちゃんの講義「セカンドステージと夫婦関係・親子関係」でおっしゃっていた「血縁より志縁」=サポートすることもされることも固定的な役割ではなく、志で繋がるご縁が、巡りめぐっていくという意味とおっしゃっていたのがとても印象的で、アフターコロナのなかでも、「志縁」というのが大変、effectiveだと共感致します。「血縁より志縁」について 「家族社会学」ご専門のたかちゃんのお言葉でお聞きしたいので、宜しくお願いいたします。

たかちゃん:当時よりも今の方が更に重要だと思っている。日本は血縁重視しすぎ。そこから問題が発生している。DV、暴力、虐待など、血縁を重視し過ぎる。欧米では、親に問題がある場合、州によって法律は違うが、外部権力が介入して、こどもを親から引き離し、里親に預けたり、施設に入れたりする。日本はそれがない。周りが血縁重視しすぎる。学校、児童相談所が親に問題があると判断しても家族関係を尊重しすぎて介入できない。生活保護を申請する場合も、疎遠な親族をあたらなくてはならない。相続もそう。シェアハウスも、グループリビングも上手くいかないのは相続の問題がある。アメリカでは、ペットに財産を移譲することもできたりしているのよね。高齢者のシェアハウス、グループリビングでも不動産の所有権を持っている方が亡くなったとき、疎遠だった親族が突然出てきて、解体してしまう。(※グループリビング 一人暮らしのお年寄りや老人夫婦など、独立した生活に不安を抱える人たちが、複数人の仲間と1つ屋根の下で助け合って暮らす住まい方)同様のことを複数の例を施設長さんから聞かされてきた。高齢者が亡くなると突然、遠い親族がでてきて、貯金を全部持って行ってしまう。なかには、お骨はいらないというひどいケースもあります。

情報過多、価値観の多様化された社会では、血縁だけは纏まらない。せっかく志で繋がった方々が同居していても、亡くなったと同時に見たこともない親族がでてくるのは不条理―、日常に関与してない人が突然、相続で出てくるっていうのは。日本の血縁重視が障壁になっている。志が同じの家族であれば問題ないのだが、そうでない場合の同居は、さまざまな問題が発生する。特に日本社会ではね。

Hana: 私も離婚した孤老の姉がいるので参考になります。ありがとうございます。

【高齢者と若者の同居】
Hana:同講義の中で、ゲストスピーカーのMRI(三菱総合研究所)の松田さんがご紹介してくれていた、フランスの事例、高齢者と若者の同居について、互いのニーズをマッチングさせるという試みは、当時もコミュニティ再生の新たな挑戦としてとても参考になりました。まさに今、with コロナ禍の中で、今後も推進されるべき案件の一つだとおもうのですが、あまり好例が紹介されていないみたいですよね。たかちゃんは、この試みが日本社会では、何が障壁になっていると思われますか。

たかちゃん:高齢者と若者間の生活時間の相違もあるだろうけど、一番は、高齢者側に問題があると思う。警戒心、猜疑心が強い。なかなか家の中に他人を入れないクローズドの状態。高齢者と若者の同居を試みた例は幾つかあるんだけど、なかなか成功に至らないのよね。一つ好例としてあげられるのは、江戸川区西葛西にあるNPOのシェアハウスで、大学生に管理人を兼ねて住まわせる。高齢者が住むワンルームマンションの、お部屋の数室を大学生に住んでもらい、昼間はNPOスタッフが管理し、夜間の緊急連絡などのサポートを大学生にしてもらう。そのシステムはいいと思う。この例では、土地をお寺さんが提供したと聞いている。今後、地域コミュニティの拠点としてお寺の果たす役割は小さくないと思う。

あと、日本では恩を受けたら必ずお返しをしなくちゃいけないでしょ。欧米では、恩を受けたら、その恩を直接返すのではなく、別の人へ送っていく。日本はクローズドの社会だから、なかなか他人に家の中を見せたがらないし、他者を大事にするよりも、自分にとって近しい人を大事にする。もらったものは必ずお返しをしなくてはならないし、一対一の「お返し」が大事な社会。お返しをしないと心苦しいと感じる。欧米では、他者を大切にし、受けた恩は、別の困っている人、必要としている人に送っていく。

Hana: あっ、恩送りの世界 pay forward ですね。
※pay forward とは : ある人物から受けた親切を、また別の人物への新しい親切でつないでいくことを意味する英語。

たかちゃん:そぅそぅ、pay forward,  いい言葉よね。

Hana: 私の地元のコミュニティの知人の大学3年生の男性が、実際に、土地や家を持っている孤老の高齢者と、コロナ禍の中、地方出身で、家賃を払いながら大学生活を送ることが厳しい大学生、その両者に特化した物件仲介をする不動産会社設立を目指して、自身も高齢者男性の家に同居する試みをしているのですが、生活時間の違いなど、なかなか厳しいものがあるようですよ。

たかちゃん:高齢者にとって、見も知らぬ若者と一対一の同居は厳しい。だから、自らも高齢者で、高齢者にアドバイスができる、両者間に立って共に一緒に何かをする、コ−ディネーター的な役割が必要なのよね。

Hana:そういう役割ができる人は「シニア社会学会」に結構いそうですね。前回このシリーズ・インタビューでご紹介した、NALCの柴さんなんかその筆頭ですね。

たかちゃん:そうね。そうだわね。結構いますね。

【1970年代の女子大生の印象について】
Hana:たかちゃんにとって、1970年代に大学生になった女子大生は教え子であられたわけで、私自身も正に1974年--1978年に大学に学部生として在籍していたわけですが、当時の大学生はどんな感じでしたか。因みに私たちの世代の女子大生は、「アンアン・ノンノ世代」、「元祖シラケ世代」などとも揶揄されたりしますが、当時の大学生との関わりで印象的なことはございますか。印象の特徴などございましたらお願いいたします。

たかちゃん:まず、女子大にびっくりしたわ。私はずぅっと共学だったので、女子大生の、親のいうとおり、お嫁さん志向にびっくり。「お茶の水女子大」の家庭経営学科は、地方出身、成績が良く、素直で素朴な娘さんが多かったわねー。70年代80年代の教え子は結婚退職が多く、その後も仕事を続けるのは少数派、何でエリートの妻であることに満足しちゃうのかなと思ったわ。

Hana: 短大か女子大の家政学部を出て、所謂、エリートのお嫁さんになる。その時代の正に王道でしたからね。(〜その後、しばらく、さまざまな女子大生の事例で会話は盛り上がりました。)


【ライフプロデュース研究会へのアドバイスをお願いいたします。】

たかちゃん:「共同参画社会」の理念をどうやって実現していくか。世代間の分断、ジェンダー間などの分断を解消する策を提言し、個人のメモワールに留まらないで、どう社会全体につなげていくか、ミクロからマクロに視点を広げて、どう社会に繋がっていくか、その点を広げ、提言していけるようになって欲しいわね。

Hana:、一人ひとりが持っている個性や能力を十分に発揮できる豊かな社会、「共同参画社会」の実現へ向けて、ミクロからマクロへ。アドバイス、ありがとうございます。早速、メンバーと共有いたします。

Hana: 最後に、「現役であり続ける、輝き続けるためのヒントやモットー」をお聞かせください。
たかちゃん:好奇心を持ち続けること、そして新しいことへのチャレンジ精神かな。

Hana:今回は快くインタビューに応じていただきありがとうございました。とても有意義な時間となりました。引き続き、どうぞ宜しくお願いいたします。

【編集後記】
 
「ライフプロデュース」研究会 Hana

今回、この投稿で、「たかちゃんのブログ」に関心を持たれた皆さん、至近の投稿では、昨年10月19日 「転倒しました。」12月4日「骨折・入院・手術をして退院しました。」12月12日「入院生活を振り返って」、この3つの投稿を時系列で読んでください。感じられることは人それぞれだと思いますが、私は、人間「たかちゃん」と「社会学者たかちゃん」の視点が、リアルに伝わってきて、元気いただきました! たまたま、私も同じ時期に、自転車で街路樹の植え込みに乗り上げ転倒し、左肩を強打し、幸い骨折ではなかったものの、治りが悪く整形外科通い、左肩を吊りながらの日常生活、辛い日々でした。時期同じく、13歳半の愛猫の死も重なり、かなり精神的にまいっていたこの期間に書かれたたかちゃんの投稿記事ー。入院生活の詳細な描写、主治医のキャラクターの観察、退院後の「入院生活」の緻密な振り返り。如何なる状況下でも、一貫して、生きるスタンスとその焦点がブレない方なんだなぁー、と改めて感動した経緯がございます。

 今回は、大胆にも「たかちゃん」とお呼びするインタビューとなりました。今後も自ら進化し続ける「たかちゃん」の新たな挑戦!、楽しみです。

水仙1 2021 2.jpg

photo by Hana


゚*❋⁎❈*゚*❋⁎❈*゚*❋⁎❈ to be continued ゚゚*❋⁎❈*゚*❋⁎❈*゚*❋⁎❈*゚



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2020年12月19日

素敵な80代シリーズ( File 1 ) 【地域コミュニティで、〈緩やかな繋がり〉を紡ぐ名人、柴さん(82歳)との再会 】

素敵な80代シリーズ( File 1 )
【地域コミュニティで、〈緩やかな繋がり〉を紡ぐ名人、柴さん(82歳)との再会 】

柴さんは、シニア社会学会では「ライフプロデュース」研究会と、「社会情報研究会」二つの研究会に参加しておられる。先月「社会情報研究会」のZOOM講座、「第1回 シニア社会学会連続講座」に参加した際に、久しぶりに再会した。柴さんは退職後、長年,地元市川で、nalc (日本アクティブライフクラブ)を拠点に、エネルギッシュに地域コミュニティ活動を続けておられる方で、人と人とのご縁を紡ぐ知恵など、いろいろ学ばせていただいている。
日本アクティブライフクラブのHPはこちらから http://nalc.jp/

現役引退後、さまざまな学びを続ける元企業人は多いが、自分が住んでいる地域コミュニティで、学んだことを実践、展開し、地元に還元していくとなると、手本にしたいモデルケースはなかなか見つからないのが現実なので、柴さんは貴重な存在だ。今回再会したことがきっかけで、地元の「和洋女子大学」の教員、S先生が主宰する「地域ケアカフェ」プロジェクトに参加させていただくことになり、2月に「地域猫活動」と「グリーフ専門士・ペットロス専門士」の活動についてお話させていただくことになった。今回、架け橋となってくださった「シニア社会学会 社会情報研究会」の森理事、柴さんありがとうございます。

柴さんのプロフィール、送っていただいた近況と電話でのインタビュー内容は↓から

アナログシニアの「zoom会議への挑戦」 M. Shiba


NPO法人ニッポンアクティブライフクラブ市川拠点「ナルク市川」はこれまでシニア社会学会「社会情報研究会」と連携してシニアのICT活用の促進に取り組んできた。
この間、カナダやオーストラリアで、ICTの操作・活用に手慣れたジユニア(大学生 高校生)が、苦手としているシニアを個別に支援しているという、海外の「シニアのICTの活用を促進する活動」が報告された。

「ナルク市川」はこれをモデルに地元の千葉商科大学 和洋女子大学などと連携して活動をはじめた。千葉商科大学人間社会学部の学生ボランティア、和洋女子大の研究者、ナルクメンバーや地元の消防団メンバーで緩やかなグループを形成した。

ジュニアとシニアの交流で、ジュニアのICT活用力とシニアの経験力がWinWin効果を目指す関係で繋がり、活動がはじまった。1回/月の頻度でZOOM小会を開催し、2021年9月の会議を目指し、今後も継続して活動することを確認している。


●柴さんプロフィール●
1938年 東京生まれ
1962年 慶応義塾大学経済学部卒業
株式会社松坂屋入社
1988年 日本労働組合連合会会長
    日本労働組合総連合会副会長
1988年 健康保険組合連合会参与
2002年 株式会社タフ コーポレーション会長
現在 NPO法人「ナルク市川」事務局長

【インタビュー内容】 
インタビュー Hana


◇柴さんにとって「緩やかな繋がり」とは?

緩やかな繋がりとは、「無理しない!で集まる人だけ集まる。きっちりしすぎない。」ことかな。

◇柴さんご自身、目指すところの理想の80歳代の過ごし方とは。

綺麗に身辺整理することかな。例えば、年賀状は75歳でやめた。義務になるし、年賀状を書くとなると僕は500枚以上になっちゃう。74歳の時に年賀状停止を皆さんに告知したんだ。それでも来る人にはもう、出さない。年に1回の会社や母校の会合には出席するけどね。

◇柴さんは所謂、「団塊の世代」より一つ前の「プレ団塊世代」とも言われる世代ですが、「団塊の世代」と自分たちの世代が違うと感じておられるところはありますか。

敗戦したとき、僕は7歳だった。やっぱり、僕らと敗戦後生まれた彼らとの違いは、戦中生まれたか戦後生まれたかで、少し違うかな。戦中、戦後を生き抜いてきた我らは、何もない中、自分だけでは生きられないことを身に染みて感じていた。子ども時代、戦争を挟み、明日がどうなるかわかんない状況が、そぅだなぁー、高校生頃まで続いたかなぁー。ずぅーっと、周りの皆に色々助けてもらって生きてきたということを身に染みて感じている。団塊の世代はやはり、「圧倒的にボリュームのある<競争>という言葉がキャッチの世代」。我々の世代は「先憂後楽」といえるかなぁ。戦中戦後を、「今日より明日がきっといい」と思って生きてきた。「今日、この日を乗り越えられたんだから、明日もきっと乗り越えられるさ。」と思ってずぅっと生きてきた。

◇柴さんが、50代から70代の私たち世代に伝えたい言葉、ございますか?

「団塊の世代」以降の、高度成長期の競争世界をくぐりぬいてきたエネルギッシュなパワーはすごい、ただ、独りでできることはたかが知れている。自分の力だけでは生きていけない。「人」っていう漢字は人と人とが寄り添っていくもんだ、それを漢字が教えてくれる。それを知った上で、自分でたゆまぬ努力を続けていく。それが大事なんだよね。

◇柴さんご自身が、大学生との交流で気を付けていることは何ですか?

そりゃあ、お互いに「win×win」になることだよね。 僕らが彼らに残せるものは「経験」と「人脈」。彼らからは新しいICTのノウハウを伝授してもらいたいと思う。若者は新しい力、僕らと違うちからを持っているよね。彼らと接していると自分の気持ちがとても若返る。「こんなこともやってみれば自分はできるんだ」と、思うね。貴女はどう?

Hana: はい、私は今、小学校の授業でT/T(Team Teaching)する80%が、20代30代の担任の先生方なのですが、上下関係ではなく、並列の利害関係のない立場なので相談をもちかけられることがあるんですよ。「今のままで自分は良いのだろうか」とか、「管理職との関係性」とか、30代の学年主任の先生が「自分より若い世代の同僚との付き合い方」の悩みとか。そんな時に、彼らが発する悩みを自分の体験値で、客観的に、余裕を持って親身になって一緒に考えられる今の自分の立場が嬉しいですね。現役時代は忙しすぎてそれが十分にできなかったので後悔が残っている....。今は、何か、若い世代に役に立っている気持ちで過去を取り戻している気持ちが少しするかな。

柴さん:それはとてもいいね。

◇ 柴さんにとってナルクでの活動、その原動力は何ですか?

NALCの組織には、現役時代から関わっていた。自己実現が出来るところだった。僕は現役時代、ずっと組織を背負ってきた。だから、現役から退いても、「ナルク」という、看板を活用させていただいて、こうして愛着のある長年住み慣れた地域で自己実現できるのがありがたい。地域の政策、暮らしにかかわる問題の解決、福祉政策 ああしたい、こうしたい、行政とのかかわりも看板があるからこそ出来ることがあるからね。

◇柴さんが経験から考える、シニアが地域コミュニティで活躍できることって何でしょうか?心掛けなきゃならないことって言うんでしょうか….。

やっぱり仲間 地域で志の高い仲間を増やし、その方々と連携していくことに始まり、それに尽きるよね。生活レベルも含めて、昔の人間関係、同質性色彩の濃い昔の人間関係に温存しているだけでは、千差万別の人々が暮らす地域にはなかなか降りていけないと思うよ。これからは、特にコロナと共存を余儀なくされる今の時代は、日常の拠点、「地域に根差した地域人間」が世代を超えてもっともっと沢山出てこないとだめだよね。

Hana:「灯台下暗し」じゃあだめだってことですよね。

柴さん:うん、正にそういうことだね。

◇LP研究会に望まれることってありますか?

う〜〜ん、世代を超えてブリッジを掛けられるようになったらいいんじゃぁないの。

HANA: はい、ライフプロデュース研究会 のスタンスは、ずばり、「シニア社会学会」で、7つの研究会の「架け橋」になることも、目標のひとつとしております。

◇ 最後に柴さん、プライベートな質問して良いですか?
奥様との日常で気を付けておられることは?

 オープンにすること。秘密を持たない。ただ、それだけ。

◇ありがとうございました。引き続き、どうぞ宜しくお願いいたします。

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〜柴さんのインタビューを終えて〜     
by Hana


「今日、この日を乗り越えられたんだから、明日もきっと乗り越えられるさ。と思ってずぅっと生きてきた。」とさらり!おっしゃった柴さんの言葉が深く、コロナ禍の年の瀬にぐっと心に響きました。

今回このブログで新たにスタートした「素敵な80代」への突撃インタビュー、シリーズ。引き続き、シニア社会学会の先輩方中心にシリーズとして連載していきます。シニア社会学会の大先輩方、「ライフプロデュース」研究会より「突撃インタビュー!!」にうかがいます。どうぞ宜しくお願いいたします。
読者の皆さま、来年も乞うご期待黄ハート


新企画連載開始に寄せて
           
皆川靭一

「企画意図通り、嬉しくも満足感に浸りながら」拝見いたしましたよ。
 Hanaさんが我々に、「新たなテーマでブログ・インタビュー連載企画に挑戦したい!」と意欲あふれる思いを語られたとき、私、皆川も 大いに刺激されて、彼女自身のライフワークの一つである「世代考察」ともいえるこの企画に全面賛成し、私自身も「後期高齢者=プレ団塊世代の一員」=当事者ゆえ、心弾み、彼女以上の意欲や抱負が胸をよぎります。
確かに彼女の言う通り、webで検索しても、後期高齢者の話題は、コロナ禍の中では悲観的な記事が多く、ヒット数も数少ない。そこで、活き活きとした80代にフォーカスしてみようという試みが閃いたというHanaさん。いかにも我々「ライフプロデュース」研究会だからこその試みだと心から共感する次第です。
彼女が最初に提案された仮題は「VIVAハート(トランプ)プレ団塊世代」。彼女曰く、「『シニア社会学会』には、老いるプロセスを謳歌しているように感じさせてくださる大先輩が沢山おられることにやっと気づいた。団塊世代の一つ前の世代である人生の先輩の皆様方が、これまでの人生を振り返り、このコロナ禍の中で何を感じておられるのか、次の世代に伝承していきたい日本人の心の在り方などを語って頂きたい」との思いを話されている。
さて、今回の柴さんに続く「突撃インタビュー」する対象者についてはここでは披露せずに後のお楽しみ.....サプライズということで。。。

クリスマスドール  2020.jpg

クリスマスクリスマスツリーの季節になると登場するドイツの木彫りの人形クリッペ Hana




posted by ライフプロデュース研事務担当 at 18:14| Comment(0) | ブログ

2020年12月12日

子どもたちと クリスマスソング Rudolph the Red Nosed Reindeer - Christmas Songs for Children

HANA

こんばんは!
 英医療調査会社エアフィニティーは8日、新型コロナウイルスのワクチンが各国・地域で普及し、社会が日常に戻る時期を予測した調査結果を発表し、その記事によると、日本は2022年4月となり、先進国では最も遅いと見込まれているそうです。(日常に戻るのが最も早いのは米国で、21年4月。カナダは同年6月、英国は7月、EUは9月、オーストラリアも12月と、主要先進国はいずれも21年内の正常化が予想) 。
日本社会が日常を取り戻す時期は2022年4月、再来年ですか.......。


さて、ほぼ一ヶ月間、3年生から6年生まで16クラス計490名の子どもたちと同じ課題曲で取り組んだ、全英語バージョンのクリスマスソング〈Rudolph the Red Nosed Reindeer - 邦題 赤鼻のトナカイ〉, 今週、全クラス、ほぼ完成形で仕上がりました。

コロナ禍で修学旅行、ホワイトスクール、音楽会、屋外クラブ活動、体育祭などの行事が殆ど中止となった子どもたちー。2020年の思い出づくりにと担任の先生方と企画し『全英語バージョン』で取り組んだこの試み、子どもたちの潜在能力の素晴らしさを実感する結果となりました。

8歳から12歳の子どもたちが全英語バージョンのクリスマスソングを歌えるようになるための流れは、

1 日本語版絵本を読みきかせ、登場キャラクターを紹介し関心を持たせ、ヤル気をおこさせる。
〈ルドルフと8匹の精鋭トナカイ君たちは特に丁寧に。〉
2  英語バージョンの絵本読み聞かせ。外見的にハンデを負い、いじめにあっていたルドルフ君がサンタのそりを引くようになり、いじめっこたちにも尊敬されるようになったことを強調。
3  英語の歌詞のカタカナふりと、スローモードでメロディー乗せ。段落毎の単語解説。

の流れで授業の冒頭に練習を重ねること1カ月間ー。
集中力15分!と言われる子どもたち、『そろそろ飽きたかな?』と思われるタイミングで練習を止めようとすると、『もう一回、歌いたい!』『もっとやりたい!』と嬉しい反応でした。

工夫としては、
1.イントロで、8頭のトナカイを紹介する部分は、コーラス部所属の子どもたち他チャレンジャー7〜8名が担当。
2.サンタが登場し、ルドルフにお願いするシーンは、担任の先生方が担当。〈13人/16人が20代〉
3 主人公の赤鼻のルドルフ君が、いじめっこのトナカイたちから尊敬されるようになった場面では、全員で掛け声、Yippee️〈わぁーぃ〉で喜びのガッツポーズ。

など多少のオリジナルの演出入れましたが、これが大成功!でした。

中には、アカペラで歌詞カードなしで、ソロで歌い上げた5年生女子もいるサプライズもあり、〈正確にいうと、彼女は彼女自身の性自認が男の子なので、自分を俺〈オレ〉と名乗るクラスの人気者。〉

普段、飴とムチで子どもたちを指導する担任の先生方、Ho.Ho.Hoと、サンタになりきる先生、緊張で汗だくの先生、意外に歌が上手なイケメン先生、様々ですが、そんな普段見れない担任の先生の様子を見れたこと、子どもたちはとても嬉しかった!と喜んでいました。

私自身も 2018年にこの曲に3校で初挑戦の時は、4割が英語、6割が日本語だったので、どこか不完全燃焼でした。『必ず全英語バージョンを仕上げること』が今年度目標でしたが、こんなに早く実現できるとは思っていなかったので、嬉しいの一言です。

クリスマス まであと10日、家族の前で、得意気にこの歌をフルバージョン英語で披露する子どもたち、そして、ご家族の笑顔溢れる団欒風景を想像すると、テンションあがりますねー。

yippee!!

動画の教材はコチラから。
 Rudolph the Red Nosed Reindeer - Christmas Carol - Christmas Songs for Children



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